⑧初経験、これが大炎上プロジェクトだ!

一部上場企業に入社した僕ですが。

当初の想定とは異なる技術を使ったプロジェクトに配置。

JAVAの知識は使えずに、ゼロから新しい技術を学ぶことになりました。

まあ、そこまでは全然OKだったんですが、

そこのプロジェクトメンバーがキツイ。。。

これはもう耐えられないレベルでした。

 

キャラの濃すぎるプロジェクトメンバー

もちろん、入社して早々は、周りもやさしいです。

さすが大手企業です。

ちゃんとした人がとっても多いです。

でも、プロジェクトが進むにつれて、なんだかおかしいぞと思い始めます。

 

とくにプロジェクトリーダ

能面みたいな感じの人なんですが、声が小さくてブツブツ言うタイプで指示が聞き取りにくい。。。

あと、ドキュメントに誤字脱字が多いのもすごく気になる。。。

いちいち、間違ってますよと言いに行くんだけど、

「細かいヤツ」と思われそうで、なんかイヤ。。。

 

それが気に障ったのか何なのか、僕のミスについては、ものすごく嫌味を言ってくる。

「違うよ、こうだよ」とだけ言えばいいのに、いちいち余計な嫌味もワンセットで付いてくる

これがジャブのように効くのです。。。

 

さらに、入社1年目のイガグリ坊主。苦笑

子供みたいな顔してるけど、典型的な技術バカで言うことがドギツイ・・・。

周りの空気が読めないのか平気で相手を小馬鹿にしたような口調で目上の人にでも説教してくる。

説明とかじゃなくて説教なんです。

聞くところによると、能面がOJT担当だったみたいなんですよね。。。

だから、性格が似たのかも。。。

最悪です。。。

 

技術力のあるエンジニアに何も言えない風潮

当時のIT業界っていうか、今もそうだと思うんですが、

技術力のあるエンジニアに対しては、たとえ上役であっても

何も言えない風潮があるんですよ。

 

技術的に「間違ってますよ」って言われると、たとえ上司とはいえ、

知識が無いと思われるのが恥ずかしいからか、何も返せないんです。

そうなるともう終わりで上司の意味がなくなり、

技術以外のすべてにおいて盲目的に従ってしまうという弊害が起こります。

 

管理職の「技術がわかっている人は何でも分かってる」という思い込みが悲劇を呼ぶのです。

例えば、言葉遣いとかマナーなどの基本的な部分から、マネジメント、顧客折衝、経営的視点、などなど、

技術志向エンジニアに限って、そういうところがまったく理解できてない人もいるわけです。

(いや、敢えて理解しようとしない人さえいるんですけどね。)

それでいて全権を与えちゃうものだからプロジェクトは大失敗・大炎上するんです。

 

少なくとも、礼儀とかマナーとか、ものの言い方とか、パワハラですよとか、

モラハラですよとか、ペーペーのうちに、高飛車な技術志向社員には教えるべきなんです。

実際、そういうことが歳をとってもリアルにできないエンジニアっているわけですからね。

(ま、エンジニアじゃなくてもいますけどね。)

 

失敗を僕のせいにされ、たまらず上司にチクる

結局、そういう嫌な雰囲気の中でプロジェクトはスタートしたのです。

ところが、早々にトラブル発生。

リーダーの能面がミスをしたんです。

 

ぼくって「良い人」なので、他人のミスを上司に指摘したりしたくない人なんです。笑

でも今回は、そのミスを僕しか知りません。

他に指摘する人はいません、そんな時、どうします?

 

ぼくは本人がミスったということを自ら言い出すまで待ちます

でもね、言わなかったんですよ、能面が・・・。

 

しかも、驚くのは、それを僕のミスにしやがったんですよ・・・。

もう愕然としまして・・・。

 

たまらず上司に報告し、僕の失敗ではないと伝えました。

そしたら、能面「あいつオレの失敗を気が付いていたのか?」と思ったんでしょうね。

素直に「自分がやりました」と後になって白状・・・。

ひどいなと。。。

 

もちろん、エピソードはこれだけではありません。

なので正直、入社1ヶ月なのに、この2名のエンジニアのせいで、僕のストレスは最高潮に達してました。

本気で辞めようと思いました。一カ月で。。。苦笑

あれほど怒りと自己嫌悪に襲われて悩んだ1ヶ月はありません。

 

実は他に1名優秀なエンジニアがいたんですが、寡黙な人で、おかしいことを気付いていても何も言わず。

一度だけ、能面の僕に対する横暴に「それおかしいよ」って助けてもらったことはあります。

そういうヘルプはホント助かるんですよ。。。

中途で入ったばかりの僕ですから、立場が弱いですし「助けてくれ」とも言えません。

助けを求めた人も味方なのかさえ入社当時はわかんないわけですから。。。

(ま、その人も最後には敵になっちゃうんですけどね。苦笑)

 

髪型だって変えたんです

でもね、今回は、長く勤めようと思っていたから、すごく努力したんです。

とくに、髪型を変えたのは我ながら「すごいな」と思いました。笑

 

ブラック企業で働いていた時は、短髪でツンツンにしていたんですが、

今回は無難に「真ん中分け」に変えましたからね!!笑

 

すごく嫌でしたけど、ブラック企業の時の派遣先大企業に、髪型であーだこーだいうジイサンがいましたから、

今回はそれさえも言わせないようにしたかったんです。

本当に長く勤めたかったんです。

 

でもね、一部上場企業とはいえ、ちょいちょい異様な人物・光景が目に入るわけです。

一番インパクトがあったのは、オフィスの一画にソファーコーナーがあるんですが、そこでなぜか事務員の女性が寝てるんですよ。。。

なにか嫌なことがあったらしく「やってられねえ」みたいな愚痴を言いつつ、やる気をなくした感じでソファで寝てる女。

毎日、休憩と称して、ソファで一部の社員と愚痴を言いながらダベってるんです。

 

「あの女なんですか、変な女っすね」なんてことを周りに言わなくてよかったです。

オフィスの中には、主流派と、それに反発する派閥があったのです。

その人は反発派の事務員だったのです。

僕は主流派のボスに採用されたので、多分、僕はその人にとって敵なんです。苦笑

そういえば、僕に入社当時に、

「JAVAやらせてもらえなかったらしいですね、上に文句言った方がいいですよ」

と、そそのかしたのも反発派の一人です。苦笑

 

このように派遣社員だったら絶対にわからなかったような人間関係のドロドロも、これでもかと見せつけられる羽目になったのです。

それでもぼくは、その辺のイザコザには目をつぶり、かつ、そういうことにはまったく関わらず、長く勤めたいなと思っていたのです。

 

現場常駐を打診され、寝耳に水!

さて、最初のphpの案件が終わると、次はJAVAかなと思いきや。

なんと、VBのお仕事。。。苦笑

「今どきVBて」って思うかもしれませんが、当時はまだVBの仕事は結構あったんですよ。

 

もちろん、メンバーの中にはVBに猛反発する人もいました。

でも、言語云々は、その時はもうどうでもよくなっていました。

その時の僕のポイントは、プロジェクトの全体構造をマスターして、マネージャになるための準備をすることでしたからね。

 

それに、このプロジェクトは自分にとっては楽しかったんです。

それは、上司が最高に良い人だったからなのです。

性格も穏やかで、絶対に嫌味を言ったり怒らない人でした。

 

しかもプロジェクトメンバーに、ある程度の裁量と言うか権限移譲をしてくれるので、仕事もやりやすかったのです。

前回のプロジェクトが、ガチガチの「こうでなければならない」リーダーとエンジニアに挟まれてましたから解放された気持ちになりました。

 

そのプロジェクトは長く、2年くらい続きましたかね。

ぼくも、1年過ぎて、2年過ぎ、この会社に入って3年目にさしかかろうとしていたのです。

振り返れば最初の半年をのぞいて、平和な時代だったですね。

 

でも、プロジェクトも終わりに差し掛かった時に、とんでもないことが起きようとしていたのです。

2年近くかけて作り上げた大システムの保守をしなければならないのですが、

現場に行って常駐して保守作業をしてくれと言われたのです。

ちょ、ちょ、ちょっとまって、なんで僕なの!?

 

じつは大事件をプライベートで抱えていた

そんな無茶ぶりを受けた僕は激しく困惑しました。

実はその時、ぼくはプライベートで大事件を抱えていたのです。

 

仕事が順調な時はプライベートで大問題を抱えるという。

なんて因果な人生なんでしょう。

人生というものは全てがうまくいくことはないのだろうか

 

大事件の内容を書きたいのですが、どうにも書けません。

そのうち書ける日が来ると思いますが、その時まで胸の内に秘めておきます。

 

https://inumakedon.com/ikaritokanashimi/

さて、そんなとんでもない大事件を抱えたまま、ぼくは仕事をしていたのです。

一方で職場では順調な毎日が続いていたのです。

 

しかし、順調かと思っていたところに、客先常駐のお話です。

 

ちょっと待ってくれ。

せっかく、今までの派遣人生と違って、自社オフィスで開発業務ができると思ったのに。

また、客先常駐で遠くに行かされるの!?

また、そんな生活が待っているの?

 

それに、なぜ僕なのか理由がわかりません、とにかく上司に裏切られた気持ちになりました。

同じことが過去にもありましたね、ブラック企業で働いていたときです。

信頼していた上司のもとで仕事をしていたら突然、出向を命じられた時とまったく同じです。

ショックですねえ・・・。

 

常駐は取りやめになったけど気は抜けないなと思った

さて、僕は仕事終わりに上司を居酒屋に誘い出して、それだけは勘弁してほしいと懇願しました。

プライベートが散々でしたから、仕事もダメだと全部だめになってしまう。

上司に話をしている間、あまりに自分が情けなくて涙が出てきました。。。

 

でも、上司の話をよくよく聞くと「常駐してくれ」と他の社員にも頼んだのだが、

みんな「嫌だ」と断られたそうで。。。

最終的に「素直でいうことを聞いてくれそうな人」は僕しかいなかったから頼んだ。

だから許してくれと言うのです。

 

僕もこの会社では波風立てまいと思っていたので、確かに、なにも主張せず大人しく過ごしていました。

それが逆に災いしたかと思うと、世の中って難しいですよね。。。

 

結局、常駐するという話自体が消えてなくなりました。

そしてその上司が、ちょくちょく客先に顔を出すということで顧客から許してもらったようです。

 

この一件があってから、こう思うようになりました。

「のほほんと過ごしていたら、いくら穏やかな公務員的な大企業でも、いつ寝首をかかれるかわからないな」と。

もう少し社内では戦略的に動こうと思ったのです。

 

まさに炎上プロジェクトが始まった!

さて、実はその時には、すでに別プロジェクトが始まっていました。

プロジェクトを並行していくつも進めるのはよくあることです。

 

しかし、そのプロジェクトは、なんと、例の技術バカのイガグリ坊主がリーダーなんです。

僕はこういう人選は絶対にダメだと思うんですが、

先に書いたように「技術ができる人は何でもできる」信仰がIT業界には蔓延っていたのです。

 

全ての方式を彼が決め、しかもアプリケーションフレームワークも自家製で作り上げて、

システムを実装することになったのです。

ちなみに当時はオレオレフレームワークなんてのは普通によくある話でした。

イガグリ坊主は常に言っていました、今回は僕の仕事の集大成だと。

 

「知らんがな。。。」

 

プロジェクトは最初でこそうまくいっているかのように見えました。

でも、納期が近づくにつれて、「100%間に合わない感」が漂ってきました。

問題点は2つあり、イガグリ坊主の仕様を完全に理解できているプロジェクトメンバーが少なかったこと。

もう一つは、イガグリ坊主でさえわからないバグが多発していたこと。

 

そもそも、こんな複雑な作りにしちゃって大丈夫? というポイントが山ほどありました。

それを彼も理解しているのだろうけど、引くに引けなくなってしまっていたのです。

 

ここまで進捗会議がつらいと思ったことはない

やがて、この炎上プロジェクトに対し、社内のだれも味方をしてくれない状況となり、

ぼくもさすがに、イガグリ坊主が可哀そうになってきたのです。

助けてやらねばならないという心境にまで達していました。

 

そして、いつもの進捗会議が開かれました。

今日の進捗会議はヤバイよ、と事前にささやかれていた恐怖の進捗会議です。

はたしてイガグリ坊主、どう乗り越えるか。。。

 

営業担当さんがイガグリ坊主に怒りながらクギを指します

「わかってるよね、これが最後のチャンスだよ、今度こそ、もうアウトだよ!」

イガグリ坊主も得意の理屈っぽさで色々と説明するんですが、

「そんな話は関係ないんだよ! できないとアウトだと言ってるんだ!」

営業さんは聞く耳を持ちません。

 

僕はたまらず、

「大丈夫ですよ、まだワンアウトですから!」

と言ったら、けっこうウケまして、みんな爆笑。。。

 

営業さんも少し笑みを浮かべてましたかね。。。

その時の進捗会議はなんとか乗り切りました。

しかし会議を無事に乗りこえることがゴールではなく、納品がゴールなわけです。

 

ここまでになったら作り直した方がいいと思いましたが、まだまだ僕には、

短期間でこの大きなシステムを一人で作り直すだけのスキルはありませんでした。

 

メンバー(PG)は数人いましたから彼らを使っても良かったんですが、

みんなまだ経験1、2年の若いメンバーだったのです。

 

でも問題なのは、イガグリ坊主がプライドが高く「作り直す」なんてことを絶対に口にしないことでした。

しかも、システムの大半を作り上げたイガグリ坊主は会社を休みがちになってしまうのです。。。

 

さらに、いつのまにか鬱の診断書を会社に提出して、会社に顔を出せば会社と上司の悪口ばかり言うようになるのです。

あぁ、こんな炎上プロジェクトは僕も初めての経験です。

どうしたらよいのでしょうか。。。

詳しい話はまた次回・・・。

 

https://inumakedon.com/dokuritsu-kaigyo/

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