サイトアイコン 脱サラ&独立開業体験記

独立・自営業に向いてないなあと思う人の特徴

世の中の流れとして、

「好きなことをして食べていこう」とか、

趣味が高じて副業、そして本業になったとか、

家族そろって田舎や沖縄に移住し同時に起業とか、

人生を楽しむ人が増えています。

 

でも、実際に10年以上前に独立した自分が思うに、

会社を辞めるというのは非常に勇気の必要なことでして、

とくに養っていく家族がいる場合は家族を説得するというハードルも越えなければなりません。

しかも、独立しても必ずしもうまくいくとは限らないという、

半ばギャンブル的な要素もあります。

安易にオススメできないのが自営業という選択。

 

今日は自分自身の実体験から、

脱サラして独立開業したいと思ってるけど迷ってる人の為に、

こういうタイプの人はやめた方がいいんじゃないかなー、

という話をしようと思います。

 

自分のペースで仕事ができるとは限らない

独立開業すると自分のペースで仕事をすることができると思ってる人は多いと思います。

はい、それは確かに、その通りです。

 

子育て中の人であれば、仕事中でも好きな時間に席を外して、

子供の世話をしたり、送迎をしたりできます。

仕事によっては保育所に預けなくてもOKな場合もあるでしょう。

 

朝、起きる時間も自由です。

遅くまで起きていた日の翌日は10時起きなんてこともできます。

二日酔いで辛い時は昼過ぎに起きるとか。

そんなことも可能です。

 

でも、独立すれば誰もがそのような生活パターンで暮らせるわけではありません。

仕事の内容によって状況は異なります。

 

僕はITという1つの仕事の工期が長い仕事をしていますので、

複数の仕事が重なるのは普通のことで、

それに加えて納期までも二重三重に重なることもありますが、

そういうケースでは夜も眠れない時だってありました。

 

要するに、仕事の量・ボリュームを自分で制御しなければ、

仕事が増えてくるにつれて、自分のペースは乱れてくるのです。

 

とはいえ、せっかく仕事が来たのに、それを断る勇気があるかと言うと、

それもまた苦渋の決断が必要です。

もしかしたら断ったら二度と仕事が来ないかもしれないし、

「どうしても」って懇意にしてくれるクライアントさんに言われれば、

断るのがつらいことだってあります。

なので正直、完全に自分のペースで仕事ができているとは言い難いです。

 

もちろん、仕事の形態にもよりますから、

僕のような納期などのない仕事を選べば、

そのような葛藤はないかもしれません。

 

自分のペースを強調するとうまくいかない

だからといって、小売り等の店舗型の独立開業ならば大丈夫かと思っても、

やっぱり同じことが起こる可能性はあります。

 

例えば、コンビニなどで独立する人の悩みの種になっていますが、

アルバイトが見つからない問題です。

そのような場合は自らレジに立たなければなりませんから、

場合によっては24時間レジに立たないといけなかったりします。

 

飲食店でも同様でして、夫婦だけで経営するなら良いですが、

調理師を雇うことや、ホールのアルバイトありきで店を出すと、

同じようなことが起きますね。

 

結局のところ、どんな仕事でも自分のペースでやるには、

最初に綿密な計画を立てておかないと難しいということです。

僕の周りにもいましたが、農家など植物や動物を扱う仕事はなおさら、

自分のペースでまったりと仕事なんて不可能です。

 

それから一番大切なことですが、

仕事というのは自分の生活のためにするのが第一の目的・動機でしょうけども、

本来的な意味は、仕事とはお客さんのためにすることであります。

 

お客さんが支払ったお金と同等のものを返す(交換する)というのが、

仕事の本来的な存在意義です。

 

結局、自分のペースを優先し過ぎるあまりサービスレベルが落ちて、

お客さんに同等の対価を渡せていないことが続くと、

お客さんは満足せず、別のライバル企業の方へ去ってしまいます。

 

また、自分のペースを重視している人ほど、

顧客の目線から見た時に冷たい人だとか、

融通の利かない人と思われて、

顧客離れを起こしやすい状況を作ることになります。

 

自分の生活も大事ですし、お客さんも大事、

どちらも大切にする絶妙なバランスが大切です。

 

独立すると頭を下げる回数は増える

「自分のペース」と似たような話なのですが、

独立すると「自分は社長だ」と言わんばかりに、

威張って仕事ができると思っている人がいます。

周りにペコペコしながら生きていくのは嫌だというタイプの人です。

今は少ないですが、昔は意外とそういう人が多いなという印象がありました。

 

確かに、威張ろうと思えば威張れます。

そのスタンスでうまくいくこともあると思います。

でも、そんな態度で成功する仕事はとても少ないです。

 

普通は社長になれば、いろんな人に頭を下げて周って仕事を貰ったり、

逆に社員が失敗したら社長が頭を下げたり、

気持ちよく仕事をしてもらうために社員や下請けさんに頭を下げたりする事だってあるのです。

 

つまり、他人に頭を下げることが嫌で社長になったという人は、

周りの協力が合って自分の居場所があるということに気が付かないのです。

 

例え僕のような一人で仕事をするタイプでも、

やっぱり周りの協力が合って仕事が周っているので、

周りへの感謝なしには到底やっていけないと実感しています。

 

大企業病に陥ることなかれ

僕は独立する前は一部上場のIT企業に勤務していいました。

大きな会社でしたのでクライアントも大きな企業がメインでした。

 

でも独立してからは、大企業を相手に億単位の仕事をするのは、

非常にハードルが高く、クライアントさんは中小企業がメインです。

 

そもそも、億単位の仕事を個人に発注する企業はまず存在しませんし、

仮に受注できたとしても報酬は納品後です。

仮に1億の規模の仕事なら完了まで2年かかるかもしれませんし、

ということは2年間報酬が入ってこないということですから、

その間は無収入なので生活ができなくなってしまいます。

なので、必然的にクライアントは中小企業が対象になります。

 

でも、普段から大企業相手に仕事をしていると、

中小企業相手の規模の小さい仕事に落胆する人がいるのです。

僕は仕事がもらえるなら何でも嬉しいと思うタイプですが、

「こんな小さな仕事なんか、やってられるか!」

と思ってしまうタイプの人がやっぱり存在するのです。

当然、そのスタンスだと仕事は取りにくいです。

 

また、そういう人は中小企業相手に大企業並みの価格感で積算を出してしまうので、

当然、中小企業の社長さんは「そんなお金出せない!」となりますし、

そもそも「そんな大げさなサービスいらない!」ということになって、

やっぱり仕事が取れないのです。

 

頭でっかちで動かない人

起業は頭の良い人しかできないと思っている人がいます。

色々と勉強が必要なんだと思って、起業の為に勉強をする人もいますが、

こういう人は、そもそも起業すらできない可能性が高いです。

 

起業で必要なのは、クライアントに商品を提供するという行為のみです。

クライアントが欲しがるものを渡して対価を得るという、

ただそれだけができればOKなので、本来なら今すぐにでも可能なはずです。

 

実際に僕は経営理論やドラッガーの本とか読んだこともありません。苦笑

たまに本屋でそういう本を手に取って立ち読みしようかな・・・、

と思うことはありますが結局読みませんし(苦笑)、

経理や税金だってまず開業して利益が出てから真面目に勉強しようって思ってました。

 

それに、起業してから思うのは、起業って泥臭いねっていうこと。

勉強なんてある意味で不要で、むしろ単純な作業の積み重ねの方が大切です。

どれだけ勉強しても仕事が取れなければ何の意味もないです。

デスクで勉強しててもクライアントは見つかりません。

 

仕事も増えてくれば協力会社(外注)さんや社員を雇えば良いわけですし、

そうなると自分自身は実務でなくマネジメントの方が重要になってくるわけです。

 

マネジメントというとプロジェクト管理などの理論を学ぼうという人もいるでしょうけど、

勉強をしなければできないようなことでもないですし、

必然的にやらなければならないので自然と覚えます。

体で覚えた後に本からフィードバックを貰っても遅くはありません。

とにかく、起業では学ぶよりも先に動く=行動というものが重要になるのです。

 

めっちゃ「雑」笑

あと、たまにいるんですが、

ものすごい「雑」な人も向いてないと思います。笑

 

例えば、スーパーのレジでかごの中の商品を放り投げる人っていますよね。

学生アルバイトとか新人っぽい人に多いですけども。

 

飲食店でも、店が汚い、床が汚い、食器が汚い、欠けている、

調理師の服が汚い、盛り付けが汚い、などなど、

丁寧にやれば問題ないのになあって思うケースがありますよね。

 

本人も雑にやろうと思ってやってるわけではないと思うのですが、

でも独立すると、だれも注意してくれませんから、

結局、雑なまま続けてしまってクライアントが離れていくのです。

 

雑にやることをコストカットだと思っている人がいるとすれば、

きっと企業には向いてないです。

雑にやるなら全部カットしないとダメです。

 

というわけで、いくつか起業、自営業に向いてないタイプの人を挙げてみました。

でも、結局のところ起業は動機・目的がないとダメですね。

色々書きましたが、

自分はどうしてもこれがやりたいんだ、

でもそれは会社勤めではできないから起業するんだ

という思いがあれば、少々の不向きな性格は何とかなっちゃうかもしれません。

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