サイトアイコン 脱サラ&独立開業体験記

独立開業したら退職金を貯めよう

久々に仕事の話を書きたいと思います。

今日は仕事というか、独立開業後のお金の話です。

 

独立して会社(法人)を作った時に自分に対して払う給料の話。

それを役員報酬と呼んだりするのですが、恐らく独立したての人が最初に悩むところだと思います。

役員報酬をいくらにしようかって。

自由ですからね、自分で決められますから、逆に決めにくい。苦笑

 

なんとか、役員報酬が決まってひと段落・・・。

と思いきや、1年、2年、5年、10年と会社を続けていくと、だんだんと未来のことが気になります。

自分はいつまで働くのだろう?って。苦笑

 

最初でこそ自分も意気込んで、

「40歳までにお金をためて引退して、あとは悠々自適に暮らそう!」

なんて思ってましたが、いやいや、いまだに必死で働いてますよねー。苦笑

 

「いつまでこんなペースで仕事すんねん!」

と関西弁で突っ込みたくなる時もしばしばあるんですが、それでも、いつかは来るんですよ引退する時が。

先日、体操の内村選手が引退会見してましたけどね。

「世界を狙えなくなった。」

と言ってましたね。

ま、世界を狙わずとも、自分なりのラインみたいなものを誰もが持ってると思います。

それを下回ったら「もう仕事できねえな」と感じると思います。

実際に、30歳、40歳、50歳と歳を取るごとに確実に!着実に!徐々に!体力&頭脳が衰えてきますから、嫌でも考えるようになると思います。苦笑

 

いざ引退、そこで考えておいた方が良いのが退職金です。

正直なところ、自分なんか独立してから数年は退職金なんて考えもしませんでしたね。苦笑

でも今日は、独立開業したら退職金のことを考えよう!じゃないと損するよ!って話をしたいと思います。

 

小さな会社でも退職金は出ます

退職金って「長く勤めればもらえるお金」くらいの認識の人が多いのかなって勝手に思ってます。

自分も、その程度の認識でした。

でも、独立して会社を自分で立ち上げた場合、その仕組みをちゃんと理解してないと損をする可能性があります。

まずは、さらっと退職金について、僕のようにあまり詳しくない人のために説明したいと思います。

そもそも退職金は会社の自由らしい

ところで、僕は会社経営してますが、そもそも僕一人の会社です。笑

「え、一人だけの小さな会社で退職金なんて出るの?」

って思う人もいるかもしれません。

確かに、一般に小さな会社に退職金の制度など無い場合が多いです

 

が、そもそも退職金って会社によって払う払わないを自由に決められます。

なので会社の大小は関係なく「決め」の問題なのです。

 

ちなみに、大手や一部上場企業とかだったらほぼ必ずあると思います。(多分)

僕も脱サラする前にいた会社は3年くらいだったかと思いますが、さほど長く在籍してなくても会社を辞める時に退職金が出ました。

まあ、少なかったですけど、ちょっと嬉しかったりして。笑

退職金は給与から引かれているのか?

でも、この退職金って、インチキなんです。

(いや、それは言い過ぎかな。苦笑)

 

退職金って、会社が長年の勤務を労う「ご褒美」のような印象がありますよね。

でも、退職金を支払うと決めたら就業規則に明記して、その通りにちゃんと払わないといけない類のモノです。

支払うと決めたら必ず支払われるお金を、辞めた時に受け取るという仕組み。

ですので、ご褒美というか給与に近いものですよね。

 

そして多くの企業では、退職金のために積み立てをしています。

つまり、毎月の給与から暗黙に差し引かれている積立金が後で自分に返ってくるだけとも言えます。

暗黙でなく給与明細に明記されてる場合もありますけどね。

退職金制度のない会社も増えてるらしい

それなら退職金いらないから、その積立分を毎月の給与に加算してほしいって人もでてきそうですよね。

実際、会社によっては退職金制度を廃止して、その積立分を給与にのせて支払う会社もけっこうあるみたいです。

その方が手取りが増えるし、わかりやすいですよね。

 

その一方で、既定の年数以上働かないと退職金がもらえないルールがある会社もあります。

「すぐに会社を辞めると損だよ」って作戦でしょうか。苦笑

 

要するに退職金というものは金額やルールなど会社が自由に決められるのです。

なので、退職金ひとつとっても、会社の成長のため上手に制度設計することが求められるという話ですね。

ま、今日のポイントはそこではないんですけどね。

退職金の平均は2000万円らしい

ところで、退職金の統計データによると、定年まで勤務すると平均で2000万円の退職金がもらえるそうです。

中小企業ならこの半分とか、もっと少なくなると思いますし、大企業ならもう少し多いでしょう。

仮に平均で2000万とすると、45年勤務で年間45万円の積み立てです。

ということは月に4万円弱の積み立て。

 

ちなみに給与から差し引かれた退職金は保険会社とか共済とかに長期間預けるのが一般的みたい。

それが利息付きで会社に戻ってきて退職金として退職者に支給されるのです。

利息も付くから、上の計算だともう少し月々の積立金は減るかもしれませんね。

3万5千円くらいとか。

 

でも、ざっくり月額平均単純計算で4万円弱て、けっこう高額の積み立て額ですよね。

自分で積み立てようと思っても、ついつい無駄使いしたり、なかなか意思が続かないんじゃないでしょうか。苦笑

 

退職金で知っておいた方が良いこと

というわけで、退職金の仕組みがなんとなくわかりました。

「辞めたらいくらもらえるの?」

従業員としてはそれさえわかればどうでも良い話ですが、独立開業して経営者となると違うんです。

退職金は貯金と同じで貯めなきゃいけないが利息が良い

簡単に言うと退職金とは、それをもらう人が貯めるのも同然だってことです。

貯金と同じですね。

定年までコツコツ貯金して、定年後にたまった貯金を受け取る。

 

じゃ、貯金でいいじゃん!

と思うかもしれませんが、退職金として積み立てると利息が良いので、普通預金で貯金するよりもお得です。

なぜ利息が良いかというと定期預金のように長い間預けるからです。

 

そもそも預け先も銀行だけでなく保険会社とか退職金を扱う公的な共済とか様々です。

それぞれ比較して有利な条件で退職金を積み立てることができるのです。

※ リスクがある場合もありますけどね。

退職金は税金も社保もお得

というわけで、小さな会社でもコツコツ貯めれば退職金を払うことができるのです。

僕のような一人で会社をやってる一人社長も、退職金が欲しかったら自分で貯めるだけの話。苦笑

ていうか、会社をたたむときに現金(内部留保)がたくさんあれば、そこから払ってもOKですけどね。

 

もちろん退職金を会社経由で積み立てずに、毎月の積み立て分を役員報酬でもらって、それを個人で積み立てることもできます。

でも、退職金として貯めておくのが一番簡単で効率が良く、メリットが多いかなと思うのです。

 

なぜなら、退職金で積み立てると利息が良いだけでなく、社保も不要だし、税金も安くなるのです。

毎月の役員報酬でもらう場合、税金が引かれて、社保も引かれるし、しかも社保は個人負担と会社負担で個人の2倍払わないといけないですからね。

そして、当然のことながら退職金は全額損金です。

それを考えたら毎月の役員報酬を個人的に貯めこむよりも、会社に貯めといて退職金でもらう方が断然お得だと思うのです。

 

退職金を払うため自分が準備してること

というわけで、独立して何年も過ぎた時に退職金のことを考え始めた自分。

僕は基本的に「貯金や投資は絶対に世のため人のためにならない」と考えている変な人ですが(苦笑)、まあでも、生きていく分だけは貯めないとなぁ、とは思ってます。

当たり前ですけどね。

 

それでは最後に、そんな意識低い自分レベルでも退職金の準備でやってることを紹介したいと思います。

独立開業して、なんとか順調に会社を維持できている人はご参考にどうぞ。

って、堅実な人はいろんな金融商品をご存知かと思いますけどね~。汗

退職金の目標額は?

では退職金の準備を始めましょう。

まず退職金をいくら貰いたいかを決めましょう。

 

といっても、今後の会社の売上・利益に依存するので、前もってカッチリと決めたところで、大不況が来て経営難になれば退職金など貯まりません。

なので、最低限のラインを決めておきます。

そのラインとは所得税の控除額です。

 

まず独立開業して引退するまで30年と仮定します。

退職金の所得税の控除額は以下の計算式でシミュレーションできます。

 

70万円 ×(勤続年数 ー 20年)+ 800万円

 

これに当てはめると、70 ×(30 - 20)+ 800 = 1500万円です。

つまり、30年働いて、1500万円の退職金がもらえるとすれば、そこにはまったく税金はかからないのです。

ということは30年社長をやる予定の人は、最低ラインを1500万円に設定すれば良さそうですね。

(MAX1500万としても良いですね)

 

ちなみに社長になってから引退するまで20年以内の人は控除計算式が以下のように変わるので要注意。

 

40万円 × 勤続年数

 

この場合、最大で800万円の控除です。

20年社長をやって1500万円の退職金をためた人は、差し引き700万円に対して所得税がかかってしまうのです・・・。

つまり長く勤務するほど、長く会社を維持すればするほど、税制が有利になるってことですね。

強制貯金としての平準定期保険

というわけで、最低1500万円を貯めるべく準備しているのですが、その筆頭が平準定期保険です。

いや、筆頭というほど掛け金は積んでないのですが、それらしいものがこれしかないんですよねー。

 

平準定期保険というのは保険会社の商品です。

実は積水ハウスで家を買った時の営業さんが保険会社に転職されて、その営業さんから購入したものです。

まあ、当時はかなりお世話になりましたし、断れないですよねー。苦笑

 

この保険の良いところは、掛け金の半分が損金計上できるところです。

貯金だったら損金になりませんので、もうそれだけでお得。

 

そして掛け捨て生命保険ではないので、解約返戻金があります。

しかも払込期間が長くなればなるほど、解約返戻金の返還割合が増えます。

 

例えば、60歳で会社をたたむため保険を解約した場合、それまで1500万円払い込んだとして、1200万円の解約返戻金が入ると仮定します。

その場合、払った金額の5分の4(80%)が返ってきます。

でも10年後の、70歳で解約した場合、それまで2000万円払い込んだとして、1800万円の解約返戻金が入ると仮定します。

その場合、払った金額の10分の9(90%)が返ってきますので、払込期間が長ければ長いほど返礼率が上がってお得になる仕組みなのです。

(正確には返礼率のピークを調整でき、それを過ぎるとまた降下する。)

 

さらに払込期間の途中で、もしも社長が亡くなった場合にも保険金が入ります。

例えば、満期の額を3000万円とすれば、500万円しか払い込んでない途中の段階で亡くなった場合でも3000万円の保険金が入るのです。

このように死亡保険がついて、しかも損金計上ができて、かつ返戻金の割合が高いので非常にお得。

かつては経営者が節税のために好んで入る保険だったみたいです。(別名、節税保険って言うらしい。笑)

 

「かつては」というのも・・・、どうも税制が変わったみたいでして、最近ではこの保険の有利さが失われてしまったみたいです。

なにやら、ピーク時の解約返戻金の額によって損金計上できる額が制限されるとのこと・・・。

国税庁?が「この保険、トク過ぎじゃね?もう禁止ね。」って判断したのでしょうか。笑

 

もちろん、過去に入った保険の条件や税制は変わらず維持されます。

でも、これからこの類の保険に入ろうとしても、昔のような好条件では入れないようです。苦笑

普通に内部留保で貯める

以上、僕が準備していることでした・・・。

 

って、少な!笑

保険の積立だけかよって感じですね。

 

ていうか、他に何があるのか知らないんですよねー。苦笑

 

といっても、実は昔は上記の平準定期保険ってのを他の保険会社で3つほど入ってたんです。

頼まれると嫌と言えない性格・・・、というわけではないのですが、まあ、無駄使いするなら入っとけって思ったんです。

ちょうどその時は積水ハウスで家を買う時で、保険に同時に入れば住宅ローンの金利優遇してくれるとか、そういう話もありましたからね。苦笑

が、当然のことながら全部あわせると結構な毎月の払い込み金額になりますし、いろいろ考えて平準保険は1つだけにしました。

 

という経緯もありまして、退職金の準備はそれだけです。

 

あとは内部留保が退職金の「あて」になります。

内部留保とはつまり、会社の預金口座にある現金です。

これは単純に役員報酬を必要最低限に抑えておくだけで年々溜まっていきます

もちろん、内部留保の元になる会社利益には法人税がかかりますから、そこは役員報酬にかかる所得税や社保とのバランスを考える必要がありますけどね。

 

でもあまり貯まり過ぎると「法人で山を買おうか」などと邪念が湧きます。笑

なにか別の金融商品に買い替えても良いのかもしれませんね。

 

それに急遽、会社として設備投資する日もあるかもしれませんし、最近は小規模・少額のM&Aも流行ってますからね。

イザという時に出し入れしやすい預金がいいかなって思ってます。

個人で準備してること

役員退職金の準備としては凡そ上に書いた通りです。

なんとか上記の内容で、1500万円の最大控除までは最低限貯めたいですけどねー。

 

あとはどれだけ上積みできるかですけども、あんまり貯めても意味ないですよね。

ウチは妻も働いてますしね。

 

それに死ぬときに余ったら意味ないですよね。

自分みたいな不摂生な人は10年後に死んでるかもしれませんからね!

だったら、死ぬ前に山を買ったほうがいいかなあ~。笑

 

あと、いちおう個人でも老後(?)の準備はしています。

退職金の補助ですね。

 

もちろん、国民年金、厚生年金にも入ってますけども、年金は「日本、滅ぶんじゃね?」ってくらい年々減ってますからねー。

なので年金だけに期待するわけにはいきませんよねー。

あ、そうそう、我が家の場合は住宅ローンもあるしねー。汗

 

というわけで個人で準備してるのは2つです。

独立当初に地元の商工会に入ったのですが、その時に担当さんから小規模企業共済を勧められました。

これはご存知の人も多いでしょうけど、個人で入る共済で、とくに個人事業主の人にはお勧めです。

年末調整、または確定申告で掛け金がまるごと控除されますのでお得です。

 

あとは、民間の養老保険ですね。

これも貯金感覚でまったく無理ない範囲で積み立ててます。

これで老後2000万円問題もクリアしたいところです!

ウチの母親からして老後に2000万円も必要とは思えない件

って、実は老後2000万円問題って嘘だったって知ってます?

2000万ってのは2017年のデータを基にした貯蓄額だったようです。(嘘って言うか年々変わるモノ。)

自粛で日本人の生活費が減ったコロナ後の平均生活費で計算したら、老後に50万円ほどあればOKってことになったそうです。笑

やっぱ、日々のやりくり次第でどうにでもなるって話ですね。

 

そもそも老後2000万円問題って、金融機関が不安を煽って金融商品を買わせるための営業ツールって言われてますからね。

世の中、不安を煽れば金になりますから要注意ですね。

 

というわけで退職金の話でしたが、いかがでしたでしょうか。

お金のことを考えると色々と面倒臭いなあって思っちゃいますよね。

素直に若いころから月に4万円ほど貯金しておけば退職時に2000万円を超える貯金が残るのにねえー。笑

 

ま、後で後悔しないように最低限のことは事前に計算しておきましょう。

ギスギスせずに、お金は楽しく貯めたいですけどねー。

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